新選組と最強子供剣士
圧倒的な実力差。


おそらく、白凰は僕よりも強い。


「立、1人で勝たなくていい。1人で2人を相手にして負けるより、2人で1人を相手にして勝った方がいい。英雄なんて、ヒーローなんていらないよ」


死んでから英雄になるなんてただの馬鹿。


死んだら‥‥‥何もかも終わり。


取り残された者に称えられても、死んでいたら何にもならない。


生きるんだ。


ここ(過去)でも、あっち(未来)でも。


「北凪立花」


「はい」


「死ぬことは、許さない。分かってるな?」


「はい、リーダー」


新選組なんて‥‥‥どうでもいい。


どうでもいいんだ。


立さえ、僕さえ生き残っていれば。


どうせ未来に帰るんだから。


どうせ、何も残らないんだから。


部屋の壁にもたれかかって、外を眺める。


外には眩しいくらいの日光が当たっていた。


最近、外に出てないなぁ。


‥‥‥‥今日は斎藤さんが非番だったっけ。


「立、調査は一旦打ち切り。間者が分かったんだし、ターゲットは後でもいいから」


「しかし‥‥‥」


「もうすぐ、片付く。それが終わってからにしよう」


「‥‥‥はい。わかりました」





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