新選組と最強子供剣士
昼、僕は玄関に向かった。
玄関には、既に斎藤さんが立っている。
「斎藤さん、お待たせ」
「ああ。では行こう」
今日の目的はただ1つ。
斎藤さんと鍛冶屋巡り。
斎藤さん一押しの武器屋を紹介してもらう。
京の街は相変わらず賑やかだ。
「剣壱、お前には刀が既にあるだろう?」
「うん、武器は揃ってるよ。僕が探してるのは立の武器」
「薙刀か‥‥‥」
斎藤さんがポツリと呟く。
見つける自信が無いんだろう。
‥‥‥‥あ、そうだ!
「ねえ斎藤さん、山南さんから聞いたことがあるんだけど」
「なんだ?」
「いろんな武器が置いてる鍛冶屋。いろんな人が、一時期は探し回ったって」
「ああ、それなら知っている。だが、それは噂だったはずだが‥‥‥」
「あ、やっぱりそうなの?山南さんもそう言ってた」
やっぱ都市伝説みたいなもんなのかな?
でも、なんか気になるんだよね。
「その鍛冶屋があったとして、それは違法だ」
「え、なんで?」
「幕府の許しも無しに武器を仕入れているからだ」
あ、なるほど‥‥‥‥
幕府の許しがないとダメなのか。
「ふーん‥‥‥」
「剣壱?」
「ううん、何でもない」