新選組と最強子供剣士

桜木剣壱　今日１番の笑顔、入ります。


満面の笑顔を作り、お梅さんに向ける。


僕が笑顔を見せた瞬間、お梅さんは止まった。


「ん？どうしたの？」


意味が分からなくて、思わず首を傾げる。


真意を探るため、お梅さんの目を見る。


その目から読み取れる感情。


戸惑い、そして‥‥‥‥少しの恐怖。


「剣ちゃん、なんだか雰囲気が変わった？」


戸惑いを見せるお梅さん。


僕の雰囲気が変わった？


全然そんなつもりはない。


身に覚えもないし‥‥‥‥


「え、僕、変わった？」


「ええ。なんだか‥‥‥いいえ、そんなはず無いわね」


お梅さんは首を振り、言い聞かせるように言った。


‥‥‥‥気になる。


お梅さんが何を考えたのか、非常に気になる。


「ねぇねぇ、僕の何が変わったの？」


「え、えっと‥‥‥なんだか、大人びたというか‥‥‥」


『なんだか怖い』


そう、お梅さんが、僕に聞こえるか聞こえないかくらいの声で言った。


多分、無意識だろう。


やっぱり、この人は苦手だなぁ。


純粋なのに鋭いし。


いや、純粋だからこそかな。


「お梅さん」


「あら、斎藤さん、お久しぶりねぇ」


「ああ」