新選組と最強子供剣士
「最近どおかしら?あ、また芹沢さんったら迷惑かけてない?」


「大丈夫だ。最近は大人しい感じがする」


「そう?あ、そうだ!この前‥‥‥‥」


話し込んでしまった2人。


話しているのは噂話や日常会話で、いたって普通。


けど‥‥‥‥なんか、斎藤さん、変。


さっきも、お梅さん結構新選組に来てるはずなのに『久しぶり』って言ってたし。


2人の話に耳を傾けながら、ボーッと景色を眺める。


すると、見覚えのある人を見つけた。


「斎藤さん、斎藤さん!」


「ん?どうした?」


「ちょっと僕、知り合いの見つけたから行ってくるね!」


「あ、剣壱‥‥‥!」


斎藤さんの声を無視して、一直線に走る。


そして後ろから思いっきり名前を呼んだ。


「金田さーーーん!!!」


「!?」


突然名前を呼ばれたからか、驚いた顔をして振り向く金田さん。


足が止まったところで、僕は金田さんに駆け寄った。


「金田さん、こんにちは!」


「おお剣壱か。まったく、驚いたぜ‥‥‥‥」


ホッとした表情から、優しい笑顔に変わる金田さん。


背中には相変わらず大きな籠を背負っている。


「またお使い?」


「え?あ、ああ。親父は人使い悪いんだ。鍛冶屋兼家からは出ないし、人の多い道は歩きたくねぇんだとよ」


うわぁ、めっちゃ言ってるところ想像できる。
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