新選組と最強子供剣士
なるべく足音を殺して八木邸に向かう。


あーーーそれにしても怖かった。


ガチであいつ怖いわ〜


いやもう本当に嫌い。


できればもう会いたくない。


正直、白凰よりも嫌い。


最後に投げた短刀、当たってないよね。


当たってたらいいな〜





立の特性毒要り刀



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あの糞餓鬼‥‥‥


銃でとっさに撃ち落とした短刀を広い、氷景は思わず顔をしかめた。


明らかに何かが塗られてる。


あの糞餓鬼のことだ。


恐らく毒の類いだろう。


懐から手拭いを出し、短刀をくるむ。


そしてそれを懐にしまった。


「氷景」


ふと名前を呼ばれ、氷景は後ろを向く。


そこには、傘をさした一応仲間である白凰がいた。


「すまねぇな。逃がしちまったぜ」


「そうか」


どこか残念そうな声音に、氷景は吹き出しそうになった。


いつも何事にも興味無さげな白凰にしては、珍しい反応だ。


あの糞餓鬼に随分執着しているらしい。


「お前も物好きだな。あんな糞餓鬼、さっさと殺した方がいいだろうに」


「なぜだ?」


白凰の言葉に、氷景は銃に球を補充しながら硬い声音で答えた。



「明らかに危険だからだ」





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