新選組と最強子供剣士
近藤派 芹沢派
芹沢 鴨
新選組に来て数日が過ぎた。
風が少しばかり冷たくなってきている。
新選組でも生活もすっかり馴れた。
掃除、洗濯、料理どれも完璧。
うん、我ながら上達は早い方だと思う。
だけど問題もあった。
生活に馴れてくると、暇な時間も増える。
そしてずっと屯所にいるので、外に出ていないことになる。
監視もまだいるし、正直ストレスが溜まる。
うーむ、土方さんに相談しようか‥‥‥
土方さんは沖田さんから僕のことを聞いて、初めこそ信じられていなかったらしいが、最近では何故か納得してるような気もする。
これで僕が未来から来て、本来年齢が16ということを知っているのは2人。
まぁ2人共アホではないし、誰かに話したりはしないだろう。
「剣壱、頑張ってるな」
洗濯の最中、話しかけてきたのは楠小十郎という隊士。
その隣には松永主計という隊士もいる。
十郎は優しいお兄さんという感じで、主計は無口だけど穏やかな性格。
「十郎、稽古は?」
「今終わったんだ。今から昼飯食いに行く」
新選組は朝と夜は全員でご飯を食べるが、お昼は各自で食べることになっている。
僕のお昼は最近、井上さんと食べている。
たまにお団子とか甘味を買ってきてくれる隊士が増えた。
僕は甘いモノ好きだから嬉しいんだけど。
「いってらっしゃ~い」
「剣壱も一緒に行かない?」
「主計ありがとう。僕はいいよ」
「そう」
十郎と主計が行ってしまうと、僕は洗濯を再開した。
僕も洗濯終わったらお昼ご飯にしよ。
「よし、かんぺき!」