琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!
「平然としてるわね。ムカつかないの?」

「え?・・・まあ、ブスで地味なのは自覚しておりますので。特には・・・」

「ふ・・・ふーん、そう・・・」

クリネア様は肩透かしをくらったような表情を浮かべています。

「それよりお話というのはなんでしょう?」

「ああそうね、早速本題に入るわ。あたしとリューイは小さい頃からの仲なのだけど・・・」

「もしかして小さい頃からの仲であるから、リューイ様から身を引いてくれと言うお話でしょうか?」

「・・・は?」

「であれば喜んで身を引きますわ。クリネア様の方が次期王妃に相応しいですもの。もしクリネア様がお気持ちを素直に伝えられないのなら、私が協力いたします!」

「ちょ、ちょっと待って、一体何の話をしているの?」


「え?クリネア様、リューイ様の事がお好きなのではないのですか?」

その言葉に、クリネア様の顔が大きく引きつりました。
とても嫌そうな顔。
あれ?反応が思っていたのと違う・・・。

「はあ??私がリューイの事を?・・・ちょっと勘弁してよ。あんな顔だけのなよなよしい男、好きなわけないじゃない。結婚なんてこっちからゴメンだわ」

「ええ!?違うのですか!?」

馬鹿な。違うって、そんな・・・。
予定と違うじゃないか!!

「じゃあ、なに?もしかしてアンタ、リューイの事好きじゃないの?」

「あたりまえじゃないですか・・・。私王妃になる気なんてこれっぽっちもないですよ」


クリネア様の絶望的な顔。
な・・・なんでそんなこの世の終わりのような・・・。


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