琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!

ああああああ!見てる!こっちみてるぅぅぅ!!
瞳がギラリと光ってるようぅぅぅぅ!!


額から嫌な汗がたらりと流れました。


バレたのかしら!?
嫌だ!ここから逃げたい!!!


と思うのですが、仕事中です。
逃げるわけには・・・いかない。


ええい!!ここは腹を括って!!何か言われたら逆ギレかまそう!そうしよう!

ライズさんの出来たよ、の声に私は深呼吸をひとつして、出来上がった珈琲を、目つきの悪い騎士の前に持っていきます。

「お待たせしました」

珈琲をテーブルに置くと、騎士は更にジロリと私の顔を見てきました。
私はなんとか営業スマイルを崩さないようにしながら、平静を保ちます。

その後騎士は珈琲のカップに目線を落とし、飲み始めました。
私は軽く一礼し、その場を離れます。


・・・あの目に殺されるかと思った。
怖すぎる。
心臓が五月蝿いくらいドクドクいってるわ。


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