琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!
「・・・やっぱり、いけません。次期国王であるリューイ様の力をお借りするのは・・・」

私はそう言いましたが、リューイ様は首を横に振ります。

「いいやフィオナ、君が困っているのを助けてやれるのは、今は私だけなんだ。次期国王だとかそんな事は関係ない。君がそんなに思いつめる必要などないんだよ」

真っ直ぐな瞳で見据えるその姿に、私の心が高鳴りました。

「フィオナ、いいから甘えなさい。こうでもしないとヴィードは一生見つける事が出来ないかもしれないわ。このままでは良くないと自分でも思うでしょう?」

「そう・・・ですね、何も話す事がないままいなくなってしまいましたし。・・・本当にいいのですか?リューイ様」

「大丈夫、サイラスは庶民に隠れたお前を見つけ出す事が出来るくらい優秀な奴だ。ヴィードを捜す位朝飯前だよ」

リューイ様は笑みを浮かべ、サイラス様に目配せしました。
それを受けて、サイラス様は軽く頷きます。

「朝飯前かどうかは分かりませんが、必ず見つけ出します。安心して下さいませ、フィオナ様」

「・・・ありがとうございます。よろしくお願いします」

私は深々と頭を下げました。

今の現状では自分で捜し出す事はまず不可能。
リューイ様がここまで言ってくれるのなら、頼る事が一番なのでしょう。

「では捜索は明日から。今日は、ゆっくりとこのお茶会を楽しもう」

―――こうして、日が傾くまでお茶会は続けられたのでした。





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