琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!
翌日になり、太陽が上がる前にサイラス様は兄の捜索へと出掛けられました。
そんなサイラス様を見送り、いつも通りの仕事へと戻ります。

「おはようございます、リューイ様。サイラス様はもう捜索へと向かわれましたよ」

「おはよう、フィオナ。・・・そうか。君は見送りに起きたのか?」

「ええ。私の為にやって下さるんですもの、当たり前です」

「・・・ふっ、律儀だな、フィオナは」

そう言って私に笑みを零すと、リューイ様は寝台から降りはだけたガウンを直しながら、テーブルに用意された水を勢いよく飲み干しました。
私は空になったコップを手に、扉へと向かいます。

「そうだ、フィオナ。今日の夜、城でパーティーがある。君も参加する事になっているから、夕方までに用意されたドレスを着て部屋で待機しているように、いいね?」



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