琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!
昼過ぎに、リアがドレスを持って部屋へとやってきます。


「さあフィオナ様、準備をいたしましょう」

コルセットをぎゅうぎゅうに締められ、淡いエメラルドグリーンのドレスに身体を押し込めます。
全体的にふわりとして着やすそうなドレスに見えましたが、そんな事はなくて。

いつもの夜会では緩めにコルセットを締めていたので、胃から何か出てきそう。
・・・今日は何も食べられないかも・・・。


「はー・・・苦しい・・」

「これでも少し緩めにしたつもりですが、今日は我慢下さいませ」

普段は緩く纏めていた髪もガチガチに固められ、ちょっとの事では崩れなさそうですが、ギュッと髪の毛を引っ張られて頭皮が少し痛い。

皆さん、夜会ではこんなにハードな支度をしているのですね・・・。
お洒落って大変なんだ、と改めて思った次第でした。



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