琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!
王太子殿下は令嬢に想いを募らせる。
「王太子殿下、只今戻りました」

「ご苦労、サイラス。・・・で、何か掴めたか?」

王城内、王太子殿下の執務室。
そこにはリューイとこの城の騎士団長サイラスがいた。

あの夜会での出来事。

逃げた令嬢を見つけよ、というリューイから内々に命令をされ騎士団長自ら捜しに出ていたのである。

城主催の夜会は国内の貴族に招待状が配られる。
夜会に参加するためにはその招待状がなければ王城内に入ることは出来ない。

だが、どこの誰が来たのかまでは確認をしてはいなかった。
入り口で招待状を見せるだけで参加出来る様になっていたのだ。



あの夜会に参加していたという事はどこかの令嬢である事は間違いない。

だが周りは出会いを求め、会場の端にある料理のスペースに目もくれていなかった。
その為、あの逃げた令嬢が誰であるのか分かる者がいなかったのだ。
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