琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!
「いつまで逃げるつもりだ?ヴィード。ここで死ぬまで生活する事がお前の罰ではない。お前の罰は裏切った全ての者に懺悔し、信用を取り戻す為にがむしゃらに働きながら自分の元いるべき場所で生きる事だ。裏切った人間を裏切ったままで死ぬ行為は罰ではない。それはただの逃げだ」

「・・・・っ!」


リューイ様の言葉に、お兄様は何も答える事が出来ずにいました。

確かに、今のお兄様は逃げたままの人生。
人に迷惑を掛けたまま死ぬ事は、許されない。

それは自分だけの都合のいい、罰。

誰も報われることはありません。


「罵倒されるのが怖いか?殴られるのが怖いか?しかし、何を言われようとも今のお前は受け入れなければならない。ここで生きる事も許さないし、死ぬ事も許さない。それがお前の罰だからだ。・・・安心しろ、お前の家族は私が守ろう。それだけは約束する」


「殿下・・・!」

「これは私の命令だ。一緒に帰るな?帰ってお前の犯した罪を償うんだ、ヴィード」

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