琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!
城へと戻ると、お兄様は身なりを整えるため別部屋へと連れて行かれました。
お兄様の姿を見たアレン様は声を失くし、深刻な表情で考え込んでいます。
「あれは予想以上だったな。あんな身なりの人間があそこには沢山いるというのか」
「ああ。あの環境は最悪だ。疫病が流行りだしたら、真っ先に拡がるような衛生状態だ。早急に手を付けないと大変な事になるぞ」
「・・・そうだな。すまない、私の国の悪い所を見せてしまったな。すぐにでも改善出来るよう動く事とする」
そう言うと、アレン様は足早に国王の待つ部屋へと消えていきました。
残された私達も、部屋へと戻る事に。
部屋の扉の前に着くと、リューイ様は私に話しかけてきました。
「疲れただろう、今日はゆっくりと休め。昨日から寝ていないだろう?」
「ありがとうございます。・・・どうして、わかるのです?」
「目の下に隈が出来ている。顔色も良くない」