琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!
「なんだかんだで、皆さん上手く行ったようですね」


「サイラスの所はどうなるかと思ったが、結婚が決まってよかった。上手く行かなかったらクリネアに何されるかわからんからな、末恐ろしい」

「フフッ、クリネア様に言い寄られて落ちない男の方などいらっしゃいませんわ。とても魅力的な方ですもの」

「私は落ちない自信があるぞ!私はフィオナだけだ」

「さあ、どうでしょうね?」


花が咲き誇る中庭のベンチに2人で腰掛けながら、そんなやり取りをしています。
結婚してもなお、暇があれば私達はこうやって庭へと出向き、風に揺れる花を眺めながら会話をしていました。


いつもはたわいのない話。


でも、今日はリューイ様に言わなければならない大事な事が、ひとつあるのです。




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