琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!
「お腹、空きません?サイラス様。お昼にしましょう?」
悩む私を知ってか知らずか、目の前の彼女は相変わらず笑みを浮かべてそう話す。
なぜ、私なのか。
私は貴女よりも10も年上で、殿下に助けて貰わなければ、倒れていた場所でのたれ死んでいたかもしれない、こんな素性の分からない私なのに。
どうしてそこまで想う事が出来る?
「クリネア様」
「なぁに?サイラス様」
「どうして、私なのでしょう?貴女には引く手あまた、もっと相応しい相手がいる筈。相応しい者と一緒になる事が、もっと幸せになる筈なのに」