琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!
その言葉に笑顔だったクリネアの顔が曇る。
サイラスは一瞬怯んでしまったが、それを顔に出さないように平静を装った。
「それで本当に幸せになるとお思いですか?サイラス様。心通わぬ相手と一緒になって、それで全て満たされると、そうお思いですかっ!?」
感情を見せる事のなかったクリネアが、一気に苛立ちの感情をあらわにした。
なだめようとするが、クリネアは収まらない。
「クリネア様、・・・落ち着いて」
「落ち着いてなんていられますか!私は貴方が好きなのです。貴方と一緒になれるのなら全てを捨てたっていいくらいに!全て無くなっても、サイラス様さえいたら、私はそれだけで全て満たされるのです!なぜそれがわからないのですか!!」
「クリネア様・・・」
「サイラス様こそ嫌いなら嫌いと、ハッキリ仰ったらいいでしょう?身分違いだとかそんな事ばかりで諦めさせようとして・・・!貴方の本当の気持ちを語らずに、そんな中途半端な事を言うから私は諦められないのです。そんなに言うのならちゃんと本音を言ったらどうなの!?」
そう言って、クリネアの瞳から涙がつつ、と流れた。
強がって泣く事のなかった彼女が泣いている。
その涙に、サイラスの心は揺れた。
サイラスは一瞬怯んでしまったが、それを顔に出さないように平静を装った。
「それで本当に幸せになるとお思いですか?サイラス様。心通わぬ相手と一緒になって、それで全て満たされると、そうお思いですかっ!?」
感情を見せる事のなかったクリネアが、一気に苛立ちの感情をあらわにした。
なだめようとするが、クリネアは収まらない。
「クリネア様、・・・落ち着いて」
「落ち着いてなんていられますか!私は貴方が好きなのです。貴方と一緒になれるのなら全てを捨てたっていいくらいに!全て無くなっても、サイラス様さえいたら、私はそれだけで全て満たされるのです!なぜそれがわからないのですか!!」
「クリネア様・・・」
「サイラス様こそ嫌いなら嫌いと、ハッキリ仰ったらいいでしょう?身分違いだとかそんな事ばかりで諦めさせようとして・・・!貴方の本当の気持ちを語らずに、そんな中途半端な事を言うから私は諦められないのです。そんなに言うのならちゃんと本音を言ったらどうなの!?」
そう言って、クリネアの瞳から涙がつつ、と流れた。
強がって泣く事のなかった彼女が泣いている。
その涙に、サイラスの心は揺れた。