琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!
嫌いなわけではない。
本当は何回貴女の髪に触れ、そこに唇を落としたいと思ったか分からない。
本当は他の男と一緒になるなんて、考えたくはなかった。

しかし貴女と一緒になるという事で、良からぬ噂や言葉に思い悩み、苦しむだろう。貴女を悲しませたくはない。
私では貴女を幸せに出来ると思っていなかったから。

だからこそ私は自分の想いを押し殺したのだ。
クリネア様の幸せだけを願う事にして、封印したはずだった。

だがその涙を見た今、私の封印した想いは溢れ出ようとしている。
いいのか?本当に。

貴女は、本当に私でいいと、そう仰るのか?


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