琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!
「貴女の涙を見たら、我慢が出来なくなってしまいました。本当はずっと好きだった。でも、貴女との身分を考えると、どうしても想いを伝える事は出来なかった。・・・しかしそれにずっと拘っていたのは私だけだったようだ。もしかしたら、これから貴女には辛い思いを沢山させてしまうかもしれない。それでも貴女は一生私に付く、と言ってくれますか?」

「も、もちろんじゃないですか!これから何を言われようと反対されようと、私はサイラス様とならその位乗り越えられます!!ずっと、ずっと好きだったんですから!!」

クリネアの涙は止まることなく、流れ続けている。
それをサイラスは指で掬い、そして身体を引き寄せ抱きしめた。

「その言葉を聞いて安心しました。・・・実は私は忠誠心と執着心が物凄いのです。その言葉を聞いた今、貴女を裏切るつもりもありませんし、一生離すつもりもない。貴女がもし他の男に心惹かれた時は、私はその男を殺してしまうかもしれない。それだけ嫉妬心も強い。それでも?」

「そんな事は絶対にありえません!私はこれからもずっと貴方だけのもの。私こそ何があっても離れません!!」

サイラスはクリネアの唇に、自身の唇を落とす。

長くそして深いキスは、クリネアの身体から力を奪い、立っていられなくなる。

よろめくクリネアをサイラスは横抱きに抱えた。

< 246 / 247 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop