琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!

次の日も、案の定あの目つきの悪い騎士はやってきました。

珈琲を入れながら、ライズさんは小声で「いい?お話しするのよ」と半分脅しのように話してきます。
私は仕方なく頷いて、そして珈琲を騎士に持って行きました。

「お待たせしました」

「どうも」

騎士は熱い珈琲を一口飲み干すと、ふぅと軽く息をつきます。
カップを置いたところで私は話しかけました。

「最近、良くいらっしゃいますね」

話しかけられると思っていなかったのでしょうか。
その言葉に、目の前の騎士は少し驚いたような表情を浮かべました。

「あ、ああ。・・・この珈琲が気に入ってね」

「そうでしたか。それは、ありがとうございます」


いつもは私を睨むように見ていたのに、声を掛けたら目を逸らし顔を見ようとしません。

・・・恥ずかしがり屋?

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