琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!
「――――サイラス様っっっ!?」
慌てて目を開けると、見慣れた天井が目に入ります。
「私の部屋・・・?」
あのまま馬車で寝てしまい、ベッドに運ばれたようでした。
起き上がり窓を見ると、カーテンの隙間から陽が差し込んでいました。
どうやらもう朝のようです。
「・・・夢を・・・見ていたのね・・・」
夢だと分かり、一安心する私でしたが。
にしてもなんてリアルな夢・・・。
サイラス様に起こされるなんて、結婚でもしないとないようなシチュエーション。
また顔の熱が上がったような感覚がして、思わず両手で頬を覆いました。
「サイラス様が、あんな笑顔を見せるから・・・」