琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!
―――それから一週間。
サイラス様は仕事が忙しいのか、カフェにはいらっしゃいませんでした。
会わないと、想いは募るものです。
扉が開くたびに、期待をするのですがそこにサイラス様の姿はありません。
その度について出るため息。
これが恋というものなのでしょうか?
気付けば頭の中はサイラス様の事でいっぱい。
あの笑顔を思い出すだけで、自然とにやけてしまうし。
あの人をもっと知りたいという思いが止まりません。
ライズさんも私の変化には気付いたようで、お客様がサイラス様でないと落ち込む私を見ては、ニヤニヤと笑みを浮かべています。
「若いっていいわねぇ~」
「そんな顔で見ないでください!もうっ!!」
ああ、サイラス様・・・。
早く来てくれないかしら・・・。