琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!
そう言うと、王太子殿下様は私の顔をじっと見ました。
その視線に耐えられず、私は思わず俯いてしまいます。


「期間は2年。オルルド伯爵の病気の良し悪しで、もしかしたら長くなるかもしれませんが。こちらから使用人も何人かつけます。お願いできますか?」

「はっ・・・はい。むしろ私でいいのでしょうか?」

「グラフォート殿だからこそお願いしているのです。領地の管理はある程度経験のある人でないと出来ませんからね。オルルド伯爵の息子はまだ若く、管理出来る程の能力はまだない。それに、グラフォート殿もいい加減この生活から抜け出さないといけないと思いますよ」

「そ・・・そこまで知って・・・」

「伯爵の位がある人間が、ただ泣き暮らす毎日ではいけません。ましてや娘のフィオナ嬢に庶民の店で働かせていると知れ渡れば、ますますグラフォート家の名誉は落ちていくでしょう。その前に立ち直らなければいけないと思います。・・・違いますか?」


「いえ・・。仰る通りです。主として父親として、恥ずかしいと、そう思います」

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