琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!
貧乏伯爵令嬢はある想いを胸に城へと向かう。
明日なんて、来なければいいのに。

ベッドの中で、そう思いながら寝る毎日です。


刻々と近付く約束の日。
日に日に不安は募るばかり。


お父様は、王太子殿下様からのお話とあって少しやる気が出てきた様で、張り切って荷造りをしていました。
お母様も以前よりは少し明るくなりました。

それは嬉しい事なのですが。
私は一向に気分が晴れません。



――――私も一緒に行きたい。

そう何回もお父様にお願いしたけれど、返事は
「殿下にしっかりと仕えなさい」



結局どうすることも出来ずに、とうとう、城へと行く日になってしまいました。





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