琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!
「・・・ため息」
小さな声が、車輪の音にかき消されながらもかすかに聞こえました。
サイラス様の方を向くと、少し苦笑いをしながらこちらを見ています。
苦笑い。
でも、久しぶりに見るサイラス様の笑い顔。
やっぱり、この方の笑顔は優しい。
「何か・・・言いましたか?」
「いや、ため息が凄いな、と思ってね。そんなに殿下にお仕えするのが嫌ですか」
「・・・はっきり言いますと、嫌、ですね。あの時ちゃんと断ったのに、こんな事してまで」
「だから諦めが悪いと言ったでしょう?」
「その言葉、よく分かりましたわ。今回の事で」
そう言うと、またため息が出てしまいます。これで何回目なんでしょう?
そして今後、何回ため息を付く事になるのでしょうか。
小さな声が、車輪の音にかき消されながらもかすかに聞こえました。
サイラス様の方を向くと、少し苦笑いをしながらこちらを見ています。
苦笑い。
でも、久しぶりに見るサイラス様の笑い顔。
やっぱり、この方の笑顔は優しい。
「何か・・・言いましたか?」
「いや、ため息が凄いな、と思ってね。そんなに殿下にお仕えするのが嫌ですか」
「・・・はっきり言いますと、嫌、ですね。あの時ちゃんと断ったのに、こんな事してまで」
「だから諦めが悪いと言ったでしょう?」
「その言葉、よく分かりましたわ。今回の事で」
そう言うと、またため息が出てしまいます。これで何回目なんでしょう?
そして今後、何回ため息を付く事になるのでしょうか。