琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!
"叶わない"

胸が締め付けられるほどに、痛い一言。
サイラス様の口からは、聞きたくない言葉。

「か・・・叶わなくても、心で想うだけなのも、いけませんか」

「それは自由ですが、貴女が辛くなるだけです。想いが通じていないのなら、尚更。貴女は殿下に想われているのですから、貴女の想う方と一緒になる事は殿下が諦めない限り不可能です。早く忘れて殿下を好きになる方が幸せになりますよ」

「・・・そんなの、わからないじゃないですか」

「お互い不幸になるだけです。傷が大きくならない前に、忘れなさい。・・・殿下は良い方ですよ。きっと貴女もいずれ好きになるはずです」

「・・・・っ」

・・・辛い。苦しい。
想いを伝えていないのに、まるで断られているようだわ。


あなたの事をもっと知りたいのに。
こんなに、近くにいるのに。


こんなに・・・想っているのに。

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