琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!
「リューイ様、支度が終わりました」

部屋の中の扉から声を掛けると、向こうから「入って」と言う声が聞こえます。
扉を開けると、リューイ様は椅子に腰掛け書類を眺めておりました。

初めて見るリューイ様の部屋はとにかく広く、私の部屋のさらに倍!はありそうです。

皺ひとつない綺麗に直された寝台も、難しそうな本が綺麗に並んだ本棚も、書類が沢山置いてある大きな机も、その部屋にあると全てが小さく見えるほどその部屋は広く・・・。

そして床一面には高価そうな絨毯が張られていて、足を踏み入れるのに躊躇してしまい、扉の前で立ち尽くしてしまいました。


「どうした?中に入って」

「こ・・この絨毯は私みたいな者が足で踏んでもよろしいのでしょうか・・・」

「・・・何を言ってる?ただの絨毯じゃないか」

「い、いえ、物凄く高そうに見えるもので・・・」

「そんな事は気にする必要は無い。これから私を起こす為に毎日入らねばならないのだよ?」

「そ・・・それもそうですね・・・」

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