琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!
食堂では何人かの侍女がそれぞれの位置に立って出迎えてくれます。

リューイ様が部屋に入ると、侍女達は一礼した後慌しく動いていました。

食堂の長いテープルの上には、沢山の料理が並んでいます。
出来立てなのか、ほわほわと湯気が上がっている料理もちらほら。
サラダは新鮮な野菜を使っているのが直ぐ分かるくらい瑞々しく、フルーツも艶々としていて見るからに甘そうです。

あ、ダメだ、お腹が鳴る。ついでによだれも出てきてしまう。


私は慌ててお腹を両手で押さえました、が、間に合わず・・・。


ぐ~ぐきゅるるるるる・・・・。


「・・・・っ!」


どうしてこんな時にとんでもない音で鳴るかな!?
馬鹿!バカ!私のお腹のばか!!



「・・・プッ・・・、はははは!!これはいい音で鳴ったな!そんなに腹が空いていたか!」

「あ・・・ああああ、これは不可抗力で・・・どうする事も出来なくてぇ・・・」


もうやだ!恥ずかしすぎてどこか穴があったら入りたい!
いや、逃げたい!この場からいなくなりたいいいい!!


「あー・・・面白い。いいんだ、ありのままのフィオナで。腹が空いているなら早く座って食事にしよう。さ、早く座って」


そう言うと、リューイ様は椅子を引き私をエスコートしてくれました。

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