琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!
「だって美味しいんですもの。って、これが殆ど残るってどれだけ贅沢なのっ!?しんじらんない!!!」

金持ちってば本当に無駄な事ばかりして!
残るならこんなに作らせなければいいのに!!
なんて罰当たりなの!!!

1人腹立たしくなって、ついつい声を荒げてしまいました。
そんな私を見て、苦笑いが笑いに変わる侍女達。

「面白い方ですのね、フィオナ様って。そんな風に考えるご令嬢はなかなかいないですのに。フィオナ様は私達庶民の感覚を持ち合わせていて、なんとなく親近感が湧いてしまいます」

そう話す侍女に、慌ててもう1人の侍女が割って入りました。

「こら!伯爵令嬢であるフィオナ様にそんな、庶民と同じなんて事言ったら失礼でしょ!?」

「あっっ!!そ、そうですわね・・・!私ったらなんて失礼な事・・・」

「別に構いませんよ。伯爵っても落ちぶれた貧乏伯爵家ですから。かしこまられた方が逆に気を使ってしまいます。立場的には皆さんと変わりませんもの」



にこりと侍女たちに笑みを返すと、少しほっとしたような表情を浮かべます。

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