琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!
トントン。
扉をノックする音が聞こえます。
「はい?」
「私だ」
扉の向こうから聞こえるのはリューイ様の声。
私が開ける前に、リューイ様自ら扉を開けて部屋へ入ってきました。
「どうした、明かりも付けないで」
「月が綺麗でしたので、見ていたのです。今明かりをつけますわ」
私は慌ててランプに明かりを灯しました。
薄暗い部屋が一気に明るくなります。
「食事中に抜け出してしまいすまない。きちんと食べたか?」
「ええ、周りの侍女達が驚くほど食べてしまいました。リューイ様はお食事の続きをされなくてよろしいのですか?」
「そうか、なら良かった。私はいい。食欲がなくなってしまった」