琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!
午前中は、部屋でぐだぐだ過ごしました。
部屋の外にサイラス様が待機しています。

お話相手にと部屋の中にお誘いしましたが、


「部屋の中に男女だけというのは、周りに怪しまれますから」

と言われ、断られてしまいました。

確かにそうですね。
軽率な行動だったと反省しております。

ですのでサイラス様に暇つぶしになるような本が欲しい、とお願いしました。

サイラス様が持ってきた本は、この国の歴史が書かれた本と、経済についての本。

・・・面白くない。
どうしてこんなチョイスなんだろう・・・。
恋愛物の小説とか、そんな本が良かったのに。

「・・・眠くなります」

「あなたにはこの本が必要です。時間のある時に勉強なさってください」

もしかして、王妃になる為に必要な知識、とでも言いたいのかしら?
私は王妃になんてなりたくない。

「なりませんよ、私は」
「諦めて下さい。殿下は本気です」

・・・・・。



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