琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!
「・・・殿下、申し訳ありません」

後ろから聞こえるサイラス様の声で、現実に引き戻されました。

「どうした、サイラス」
「また、いらっしゃいました」

その一言で、リューイ様の表情が変わります。
私も、その言葉でなんとなく理解しました。・・・もしかして、昨日の・・・。

「サイラス、フィオナを会わせないように部屋に連れていけ。私が対応する」

「はっ」

リューイ様は足早に城へと向かい、私は裏手から部屋に戻るようにサイラス様に促されます。

なぜ、会わせないようにしているのでしょう?

その疑問は大きく膨れ上がります。


「サイラス様、クリネア様という方は一体どんなお方なのですか?会わせられない何かがあるのですか?」

「フィオナ様には知らなくてもよい事です。気になさらず」

「知らなくてもよい事って・・・。何も教えてはくれないのですか?ならば、私は部屋には行きません。ここから動きませんよ」

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