恋して 愛して 乱して
仰向けになった私の上に被さるように、両肘を私の顔の横に付けた豪太くん。
「…ここから先は…逃がしません、から…」
薄暗い部屋の中、上半身裸になった豪太くんは普段とは想像付かないほどの色っぽさを放ち、私を見つめる。
綺麗な鎖骨と筋肉…
私の身体は明らかに豪太くんを欲していた。
「……いいですか…?」
その言葉に小さく頷くと、唇はまた塞がれ、豪太くんのペースで私たちはある一点で結ばれた。
_______....
「おつかれさま…豪太くん…」
眠る彼の頬に軽くキスをして、私は細身ながらもしっかりと筋肉がついた胸に顔を埋めた。だが。
ん?
そこで私は異変に気付き、直様時計を見た。そこには6:54と書かれた数字。出勤時刻は7:30。少なくとも豪太くんのこのマンションから病院まで30分はかかる。
もしかして…
もしかすると……
「ごっ豪太くん!!!遅刻だよっ!遅刻遅刻遅刻っ!!!」
「…っっ!…ふぇっ!?」
そう言って起き上がる豪太くんは私の露わになっている身体を見て顔を赤くし、準備をし始めた。お前がやったんだからなと、言わんばかりに私もバタバタと支度を始めた。