となりの吉田くん。
となりの席の吉田くん
朝礼の時間。
担任がいつものように、1日の話をする。
淡々と話してるそばで1人、その話を聞いてない彼。
初めの頃は注意をしてた担任も呆れたかのように見捨て、話を続ける。
「吉田くん、先生睨んでるよ??」
スヤスヤと眠る彼の体を揺さぶるが応答無し。
完全に夢の世界。
「起立、礼。ありがとうございました。」
そんな号令が終わると同時に、
「あー、やっと終わった?」
むくり、と体を起き上がらせ、私に寝起きの笑顔で問いかける。
「先生、ずっと睨んでたんだけど!」
「ん??そうなの??」
なんてとぼけた顔。
「私まで睨まれちゃうんだから、本当やめてよ?」
「本橋は気にしすぎだよ
あいつは俺のことが嫌いなんだからさ〜」
気にしすぎ。と言われても、席が隣の私からしてみれば、睨まれてるよう感覚におちいる。
そんなことを知ってか知らずか、どうでも良さそうに授業の準備をし始める。
私も担任同様、呆れて授業の準備をする。