私だけを

ー…桐谷遥斗

私の彼氏と言える人。

そう、私の〝彼氏〟なのだ。



『好きです!付き合ってください…』


私なりに懸命で本気だった。

高校1年の春、告白した。

桐谷遥斗に。

『いいよ、よろしくね』

そう言われた時は嬉しくて嬉しくて、

『 はい…!』

彼の顔なんて、

見て、いなかったのかもしれない。


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