願いを星へ。


「見て見て!!!一番星!!」


窓を開けて指を指しながらそう言うと嬉しそうな笑顔を向けた。

キラキラと輝きを放つ星がそれほどまで珍しいものではないのにと思いながらも、沙織の嬉しそうな顔を見たらそんなことどうでも良くなった。


「今日晴れてよかったな。彦星と織姫会えるじゃん」

「限られた時間で二人は何を話すんだろうね」

「今は携帯持っててメールでやり取りしてたりな」

「何そのロマンチックの無さ~……」


呆れたような顔で俺を見つめる。

やっぱり女は些細なことでもロマンチックなことは大切にしたいものなんだろう。







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