目には目を、歯には歯を
その日は特にやることもなく、3食の美味しい食事をとり、テレビや雑誌を見て過ごした。

その夜、ジャックは早々と床についた。
夜中になるまでに、眠っておこうと思ったのだ。

まだ20時。

それでも、昨夜ろくに眠っていなかったせいか、眠気はすぐに襲ってきた。

深い眠りをむさぼっていたジャックは、昨晩と同じように、違和感を感じて身体を起こした。

――とうとう、始まったか……

ジャックが枕元の時計を見ると、時刻は23時58分。

――昨日より、1分早い?

ジャックは確認しようとして身を起こそうとし、昨晩と同じように身体が動かないのに気付いた。

――始まったんだ――!

ジャックは、昨晩と同じ事が起こることを予想した。

覚悟を決めれば、少しは違うのではないかと思い、今日一日、想い出していたのだ。

この国での、第二の殺人を。





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