アイ
5月
愛ちゃんと喧嘩してしまった。
・・・あの時は、正直にたまっていたことを言ったが今思えば・・・怖い。
自分も・・・愛ちゃんも。
だって・・・こんな自分に勇気があるなんて・・・思ってなかった。
「ごめんって・・・言わなくちゃ」
ボソッ・・・と私はつぶやいた。
「あ、美織・・・ごめんね」
「あ・・・いちゃん」
愛ちゃんに・・・謝られた?
え・・・?
あの・・・怖い・・・愛ちゃんに?
「本当にごめんなさいっ!美織に言われて・・・気づいた」
・・・愛ちゃん・・・
「ごめん・・・それと、言ってくれてありがとう」
愛ちゃんは、良い子だね。
ちゃんと・・・謝ってきて・・・私は、愛ちゃんと仲直りしたい。
「愛ちゃん、私も言い過ぎたと思ってた!ごめんね」
「ううん!美織、これからも・・・仲良くしてくれる?」
「もちろんっ!」
愛ちゃんは怖くなんかない。
全く怖くない。
普通の女の子じゃない?
ちょっと、自分の思ったことやりたいこと、それをしてしまう女の子。
・・・つまり、わがまま?
・・・そういうことだよ。
いつからだろう・・・愛ちゃんを怖く感じたのは。
いつだっけ。
・・・別に、いいんだけど。
「次・・・理科室だね。いこ!愛!」
「え・・・愛?」
「あ、だめ?」
「ううん!嬉しいよ!えへへ」
なぜか、頬が真っ赤。
愛ちゃんは・・・照れ屋さん?
・・・もともとがかわいいからすっごい美少女だよ?
「いこ!愛」
「うん!!!美織」
無事に仲直りできたよ。
・・・愛ちゃんは、良い子です。