アイ

「重田、私・・・怖いよ・・・」

どうすればいいの?
私は、自分の感情で人を殺したと同じ罪を背負った。
愛ちゃんが、愛ちゃんが・・・じゃない。

私が、殺してると同じだ。

愛ちゃんは・・・もう『愛』なんて呼べない。

愛ちゃんが、健二に抱いていた感情は『ウザイ』。
私は、『死ねばいい』。

これは、私の方が・・・どう考えてもくるっている。
愛ちゃんが人を殺した後の不気味な笑顔・・・よりも私の方が。

ミオ:重田、助けて

私は、この罪を背負っていかなくちゃいけないんだ。
これが、私の犯した罪なのかもしれない。

重田:どうした?

私は・・・

ミオ:人殺しだ。

・・・助けて、助けて。

「美織ー!!グラタン・・・できたってー」

・・・うるさい、黙れ、黙れ!!!

「お母さん、そっち行こうか?」

来るな・・・来るな。

重田・・・助けて。怖いよ。


「美織ー」

「お、お母さん!ちょっとキリの良いとこまで!」

「えぇーー、わかったよ」

・・・どうすればいいの?

重田:仕方ないよ。やってしまった過去は戻らない。でも、俺も黙っているっていう罪を背負ってるし。実際に殺したのは、田村。それを命令しても、お前は殺してないじゃん。

・・・そんなの、わかってるよ!

重田:俺も、お前の罪、背負う覚悟はできてるよ。



・・・は?



ミオ:どういう意味?

重田:お前が嫌じゃない限り俺はお前を守ってる、守って見せる

・・・何よ。何よ。
どういう意味?




プルルルルルル・・・


重田・・・から電話?
なに・・・。


「はい・・・」

『好きだって事だからなっ』

「え?」

何言ってるの?

『人を殺せって命令した、そういう罪を俺も背負う。だから、お前は何もなかったように生きていけばいい。』

「いや・・・私は・・・」

『付き合え!お、俺と!』

「え・・・はいっ」

『言ったんだからなっ!・・・その、楽に生きろよ!おやすみっ!』

「ばいば・・・」

『言い訳みたいだけど、俺は好きで付き合うから!』

「あ・・・」

『美織って呼びます!おやすみーーー』

ブチッ

付き合っちゃった。
どうしよ・・・いや、何もしなくていいんだ。

``好きで付き合う``かー。

はぁ・・・何も言えなかったけど。


言ってくれたおかげで、気持ちが楽になれました。

そして、

私も好きだよ?
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