アイ

桜ちゃんと、愛ちゃんの喧嘩はおいといて、
朝のホームルームが始まった。

・・・先生は、おばさん。50歳くらいかな?
でも、50歳くらいの先生のほうがなんでも知ってそうでいいよね。

「一時間目は、自己紹介をしましょう」

「いえーいっ」
「待ってました!」

数々の声が飛び回る中、私は・・・緊張していた。
名前順なら・・・古木だから真ん中あたり、でも、私にはこれという特徴がない。
大好きな漫画のキャラクターはいるけど、それいっても引かれないかな?
・・・でも、それが友達ができる理由となってくれればうれしい・・・。

吉 と出るか 凶 と出るか・・・。

や、やってみるしかないでしょっ!
引かれたら引かれたで、違うことで友達作ればいいじゃんっ!!!!


そして、一時間目・・・自己紹介・・・。

「じゃあ、一番の 蒼井さんからいいかな?」
「え?うちぃ?・・・うん、まぁーいいよー」

・・・なんだかんだ言っているけど良い子じゃない?

「えーっと、出席番号1番の 蒼井 奈々子 と言います~。出席番号では生きている中でずーっと1番ですー、うけっ!よろしくー」

お、おもしろいっ。
す・・・すごいな~。

次は・・・あ、さっきの桜ちゃんと仲良しな子。

「石田 柚 ですっ!えっと・・・うーん・・っと。あ、これからよろしくねっ!!!」

癒し。

「・・・江田 桜ですっ。えたって間違えられるけど えだ です。・・・よろしく」

桜ちゃん、さっきはあんなニコニコだったのに・・・。

「よろしくっ。さーくらさん♪」

・・・え?
そういったのは愛ちゃんだった。

「ん?あれ?仲良くしよ」
「え・・・あ、うん」

・・・何?愛ちゃんはどういうつもりなの?



次々と自己紹介が終わり・・・私の順番も近づいてきたな・・・。

「田村 愛 ですっ!趣味は読書だったり映画鑑賞かな~。最近、ハマってるものは、ダンス!ダンスはまだまだ下手っぴだから見せれないけどね。でも、バレエはやってたから体は柔らかい自信あり!・・・こんな、私だけど気軽に喋りかけてくださいっ!」

・・・一番、長い自己紹介だった。
すごいな。

「え、あ・・・次 桃香?・・・高林 桃香 です・・・趣味は同じく読書だけど、好きなジャンルはホラー。・・・とは、いっても可愛いものは大好き。よろしく」

愛ちゃんには及ばなかったけど、長いぜ・・・。
私の番。


「ふっ、古木・・・美織ですっ!好きなものは なりきりバレー部っていう漫画に出てくるケータくんですっ!・・・ほかにも結構、漫画には詳しい自信がありますっ気軽に・・・!
話しましょう!」

・・・ふー・・・。


「俺も、その漫画好きー」

「え?」

えっと、重田君かな?

「俺はシュンだけどねー、シュンのほうがカッコイイよ」

「そ、そうかもしれないけど私はケータ君です!」

「はははっ!そっかそっか!」

明るい子。ニコニコしていて・・・素敵だね。







最後まで、自己紹介が終わりちょうど、チャイムもなった。
ふーー・・・。
とにかく一安心。

休み時間。


「さっきの話だけどさ!ケータのどこ好き?」

「し、重田くん・・・」

「ん?くん は、いらないよ~」

「・・・ケータは、なりきりでチーム作っただけなのにケータだけまじめにやっていて熱心なトコが好き」

キャラクター・・・の話。
してよかった~・・・。
でも、女子こないかな?

「「うちも、ケータ派」」

「え?えっと・・・」

「森田 楓。」

「っと、山中 千佳」

「だよねっ!」

「えええええええええ、シュンのほうがいいじゃん」

はははっ。

よかった、女子にもわかる趣味で・・・。


「桃香さ、野イチゴの小説めっちゃ好きなんだけどわかる?」
「え?」
「桃香さー、今、漫画の話してたのよ?」

千佳ちゃんのツッコミ。

「知ってるけど、わかる?」

「う、うんっ!知ってるよ!」

「え?ガチッ!?やっば、めっちゃいいよね」


・・・なんだろう、すごくこのクラスいい。

私の周りにいっぱい人がいる。

重田圭君
森田楓ちゃん
山中千佳ちゃん
高林桃香ちゃん


よかった・・・。








「じゃあさ、呪いっていう小説知ってる?超、ヲタじゃないとしらないやつ。」







愛・・・ちゃん。

「・・・知らないけど、」

「え?知らないの?ホラー好きなのに?」

「・・・別に、興味ないし」

「ん?ホラーは好きだけど興味ない?意味不明」

・・・愛ちゃんは何か目的があるの?

「別によくない?知ってるから何?桃香だってしらないこといっぱいあるし」

「ふーーん、じゃあさ、自殺の仕方わかる?」

「・・・は?」

そんな言葉とは裏腹に愛ちゃんはニコニコしている。
このこ・・・おかしい。

「意味不明、あんた、頭おかしいよっ」

桃香ちゃんが教室から出て行った。

「・・・千佳ちゃんと楓ちゃんは、何が好き?」

・・・愛ちゃん・・・。

「いこっ、楓」
「うん・・・」

・・・みんな、愛ちゃんがきてから・・・逃げていくようにして私の席から離れる。

「重田は・・・




愛が、殺そうか・・・な?」




え・・・?
あ・・・いちゃん・・・だよね?

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