アイ
家に帰った私は約束通りに、重田にラインをした。
ミオ:ただいま、到着。
重田:待ってましたー
返信がとても速い。
私は重田に愛ちゃんのことを話そうとする。
けれど、重田の方が打つのが早かったようだ。
重田:今日、どうしたの?腹痛でしょ?薬、買っていこうか?
・・・カー。
自分の顔が赤くなっているのに気が付く。
こんなささいな事でもものすごくうれしい。
これが、なくなる?
やっぱり、考えられない。
目から水、涙。
大粒の涙。
止まらない涙。
自分のだっこしている抱き枕が濡れているのに気が付く。
「・・・ゃだ・・・。」
死んでほしくないの。
重田には生きてほしいの。
それが、私の素直な心。
・・・たとえ、私が死ぬことになっても。
ミオ:大丈夫だよ!ウソなんだ。学校、終わったら電話かけてくれないかな?喋りたいな~
この時に、喋ろう。
私がこんなこといっても、彼は私をキュン死するくらいの言葉を普通に返してくる。
・・・あ。
ふふ、ほらね?
重田:俺は、会いたいけどね。
大好き。超好き・・・もうわかんないくらい好き。
何かの歌詞にあった。
『君に会えない時間も気づけばまだ君のことだ』・・・か。
まさにその通り。
コレも歌詞だっけ?
大好きだよ。
だから、絶対に殺させないからね。重田!
私が、守るよ。
重田は知らなくていいの。
私と愛ちゃんの関係が怖くなるだけ。
みんなは何も知らなくていい。
そう、私と愛ちゃん以外は・・・。