アイ

「明日から、夏休みだけどくれぐれも事故とか事件に巻き込まれないように!以上!」

「きりーつ。れー」

「「「さよならー」」」

1学期の学校が終わった。
早かったな。

・・・いろいろあったけど、みんなと会うのは次は、9月かな?
生きてたらだけどね・・・。

「みぃお!」

「あ、桜ちゃん!・・・に、柚ちゃん!」

「美織は、夏休みの補充来る?」

「え?自由参加なの?なら、いかない」

「おー、仲間仲間!んじゃ、うちらもいかんとこー」

「え!桜、さっき行くって言ってたじゃん!」

「柚、堅苦しいことはいいの」

「いや。堅苦しくないよ」

へー。
この学校は、補充自由参加なんだ。初耳かも。

「自由参加なわけないじゃん」

蒼井ちゃん。

「そーだよ。うちと楓は毎日来るよ。」

千佳ちゃん、楓ちゃん。・・・と、桃香ちゃんも来た。

「成績、悪いから・・・」

「上位成績の人が自由参加なんだよ。さーくら」

「うげっ。はーい」

楽しい友達が増え、別れ際に喋りかけてくれて嬉しいよ。
本当に、このクラスでよかったよ。
・・・まだ、終わってないけどね。

「美織、バイビー」

「うん、ばいばいっ!」

夏休みか・・・7月中に宿題終わらせないとね。

「美織、帰るよ」

「あ、ごめんね。重田!」

重田も今じゃすっかり私のこと下の名前で呼んでくれる。
恥ずかしいけど、でも、それはお互いに。

大好き!!!

愛ちゃんは、当番だったから日誌かな?
日誌を書いている。

帰らなくていいのかな?


このとき、私は愛ちゃんに話しかけたり、日誌という名の殺人計画を見に行くべきだった。
けれど、その時の私は全く気付いていなくて、自分が愛ちゃんの手の中で転がっているなんて気が付いていなかった。

そうしたら・・・こんなことにならなかったのに・・・。
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