アイ
〈桜side〉
・・・かわいい顔文字付きで送られてきた恐ろしい内容のこの文章。
今日中に私を・・・?
え、ふざけないでよ!ブロック・・・ブロックしてやる!
・・・トークも消してやるっ。
このとき・・・消さなければ、証拠となって残っていたのに私は恐ろしさのあまり消してしまったのだ。大切な・・・証拠を・・・。
トークの中から田村は消えた・・・。
「桜ーお友達だよ~美織さん」
「え?・・・美織?」
美織って・・・古木美織?
家、しってたっけ・・・?
「今、行くよっ」
・・・知ってたのかな?
ってか、会って話したいのかな?
あ、お礼とか?何くれるんだろ・・・。
「桜ちゃんっ!」
「美織ーっと・・・柚?」
「ちょっと、来て!急いで!!!」
「え?あ、うん?・・・お母さん、ちょっと出かけるね!」
何?何?
「重田を殺したのは、愛ちゃんなの!」
・・・は?
「愛ちゃんが重田の点滴を抜いて死に追い込んだの。愛ちゃんは、私を独占したいらしくて、自分の思い通りにならない人は殺していくの。」
・・・私は、田村の思い通りにならなかったってこと?
「クラスのトークで、桜ちゃんと柚ちゃんは私に『大好き』ってメッセージを送ったよね。そのあとに、愛ちゃんからのメッセージで驚いた・・・違うの。アレは、怒りの顔文字なの!」
私は、クラスのトークを見る。
愛:(゚Д゚)
「驚く・・・やつじゃないの?・・・」
「違う!‘‘いかり‘‘って携帯で打って変換すると漢字の‘‘怒り‘‘と‘‘(# ゚Д゚)‘‘がでてくる。この怒りの記号を消すと・・・この顔文字になるの」
「ほんと・・・だ」
柚が言った。
言わなくてもわかったよ・・・。
「つまり、次殺されるのは二人なの・・・。」
「え?柚・・・死ぬの?」
「私は、死ぬよ。」
「「・・・え?」」
美織も柚も・・・すごい口、空いてる。
「さっき、田村から写真とメッセージで『どの殺し方がいい?』てきなこときてた。つまり、次は、私。その次・・・柚じゃない?」
「え・・桜が・・・死ぬ?」
「そうだよ!ふふふふふ」
・・・え?この声・・・は。
「田村愛でーす!参上!・・・殺しに来たよ?」