アイ
・・・また、人が死んだ。
私のせいで人が少しずつ、けど確実に人は死んでいく。
石田 柚(16)
同級生で、クラスメイト。
桜ちゃんのことが大好きで、癒しキャラ。
彼女は、通り魔・・・に殺されて亡くなった。
ナイフ4本であそこまで喋れたのは珍しいそうだ。
悲しい・・・けれど、少しうれしいこともあった。喜んでいいのかな?
桜が生きていた。
愛ちゃんの仕組んだカッターは、そんな深い傷は作ることはできず・・・。
けれど、桜ちゃんは柚の死亡のショックで意識不明。
いつ、起きるのかわからない・・・。
何人目?
愛ちゃんに殺されるのは・・・。
弟の健二から始まり・・・誰で終わるの?
・・・そういえば、私も殺すって言ってたな・・・。
早く、殺して・・・。
そうしないと、もっと犠牲者が・・・。
「うっ・・・。」
ハッ。
現在の状況を思い出す。
桜ちゃんの病室に私はいる。
・・・ってことは、おきた。
一瞬で整理する。
「大丈夫・・・?ムリしないで」
「え・・・生きてるの?ウチ。」
「うん・・・カッターじゃ軽傷だってさ・・・。」
「・・・柚は・・・?」
「・・・病院に来る頃には・・・」
「・・・死んでた・・・の?」
・・・うなずくことしか私にはできない。
桜ちゃんの大切な友達を奪った。
「柚、死んだの?・・・もぅ、会えない?もう、遊べない?も・・・ぅっ喧嘩できない?」
桜ちゃんの眼がどんどん潤ってくる、涙だ。
「・・・っ喧嘩・・・ぅ・・・ウチ、柚に何も言えてないよ・・・。柚・・・ばっか言いたいこといいやがって・・・うっ・・・」
泣かないで・・・。
柚ちゃんの死は・・・私のせい。
「柚のこと、大好きだからね。」
桜ちゃんはそう一言言ってもう一度目をつぶった。