アイ

「桜っ!いったよー」

「うっわー!!!!!」

「ナイスッ、桜ちゃん」

バレーは、少し私たちのチームは強いみたい。

うまいのは、桜ちゃんと愛ちゃん。
動きがボールに追いつくのは、桃香ちゃんと柚ちゃん。

見ているだけの私ってかんじです・・・。

「やったー、勝てた!」

「そっち、強いねぇー。でも、うちらのチームも強いからさ」

蒼井ちゃん、
確か・・・バレー経験者。
蒼井ちゃんのチームは・・・森田楓さん、山中千佳さんとかがいる。

「え~?うちらの勝利、つぶさないでよぉ?」

「それは、どーかな」

・・・やばい。
絶対、狙われる。顔面に当たって・・・もし、笑いが起これば良いけどさ・・・、
笑われなくて心配されたりすると逆に困る・・・なぁ。

「愛ちゃん、頑張ってね」

「美織?」

・・・?

「え?」

呼び捨てになってる。まぁ、別に気にしないけどさ。

「あ、ごめん。美織って呼んでもいいでしょ?」

「もちろんっ!」

「他人事みたいに言わないでよっ!同じチームだよ?」

「ご・・・ごめん」

「別に!桜もうまいし、柚、桃香もボールに追いついてきてるし大丈夫っ!」

・・・私は?
私は、何もないんだね。

空っぽってこと?

「愛は、世界を救う。愛が頑張るからさ。負けるわけねーわっ!うけっ!!」

確かに、うまいよ・・・だけどさ・・・。
ちょっと、引っかかるよ。

「え?美織もうまいよ?ボールきたらちゃんと返してるじゃん」

「さ、桜ちゃん・・・」

・・・ありがとう、本能的に私は桜ちゃんを好んだ。

だって、そういう事いってくれる人って優しい人だよね。

「・・・ありがと」

「・・・ほぇ?・・・うん。」

「ねぇー愛チーム!やらないの?やるよねー?」

蒼井ちゃんがいった。

愛ちゃんが即答で答える。

「やるし。勝つし」

・・・少し、怖かった。
< 8 / 62 >

この作品をシェア

pagetop