三日月姫
「何かの間違いじゃ…?」
『いいえ。実際、レイア様も感じ取っていました、とてもびっくりされていましたよ。自分より上がいたんだと。』
レイアが…?
『まぁ、魔法の腕にもよりますが。』
私が歴代の三日月姫より強い…?
ないないない。
でも、実際そうだったら、この国を救える確率も大きくなるんだよ、ね…?
それだったら、嬉しい。
『さて、つきましたよ。』
庭に囲まれている渡り廊下を抜けて体育館のような所についた。
お、おっきい…うちの高校の体育館より大きくないですか…
あ…私、今日入学式だったんだ…
でも、お母さんたちが何とかしてくれてるかな…?
そうだと、いいな…
キィーとあまり良くない音が鳴りながら扉が開く。
中もやっぱりおおきい…
なんか、父さんの武道場思い出すなぁ。
「レイア!」
戦闘場の真ん中に、レイアが私と同じ赤いマントをつけて立っていた。
「…遅いぞ。」
「ご、ごめんっ!」
「リベル、夕頃にここに知らせに来い。」
『昼もぶっ通しでやるのですか?』
今は朝9時頃だって聞いた。
朝ごはんは少し食べたけど…
「当たり前だ。」
えっ。
ま、まじか…?
『…かしこまりました。』
そう言ってリベルは戦闘場を出て行った。