三日月姫


「うんっ…ありがと…」


優しい…


「これをつけろ。」



そう言って渡されたものは三日月のイヤリングだった。 


「これ…は?」


「代々三日月姫がつけているものだ。力を強くする効果も、抑える効果もある。」


金色の三日月のイヤリングは…とてもしっくりきて気に入った。


長時間つけていても、痛くならないようになってるらしい。

何でもありだな、ここは…




突然、レイアの手が私の耳に伸びてきた。


触れた瞬間


「んっ」


変な声を出してしまった…

顔がかぁっと赤くなるのがわかる。


「ふっ…」


レイアがふっと笑った…


「つけてやろうとしたんだが…な?」


意地悪そうな顔をして笑う。

そんな顔もかっこよくて…

さっきよりまた顔が赤くなった気がする。



ゆっくりとした手つきでイヤリングをつけてもらった。

つけているのとつけていないのでは、何故か体の軽さが違う気がする。

つけているほうが…体が軽い…







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