三日月姫
…って言われましても。
「どうやって…?」
「そのイヤリングに祈れ。どうしたいか。言葉は自然に出てくる。」
イヤリングに祈るってことは、レイアの杖は私のイヤリングみたいな役割ってことかな?
やってみよう。
目をつぶってイヤリングに精神を向ける。
あとカカシを壊したいの…教えて…
どうすればいい…?
《ファルクブレイド》
声が聞こえた、女の人の声。
感じ取ったんだ…イヤリングの声を…
目を開く…!
「…ファルクブレイド…っ!!」
灰色の風が私の前を通った。
それがかかしに向かっていく。
スパッー!という軽い音が聞こえた。
私は目を見開く
目の前のカカシが…切れた。真っ二つに…
「やった……やったぁぁ!!」
「ファルクブレイド…中級魔法か。やはりこいつは…」
レイアがなにかブツブツ言っているけど、そんなことはお構いなしで私は、はしゃいでいた。
使えたんだ、魔法が。
ありがとう…イヤリング…
あなたのおかげだよ…!