三日月姫
「どうして、私にあの魔法を使わせたの?」
「確かめたかったんだ。今現在どれほどのレベルの魔法が使えるか。」
レベル…?
「魔法にレベルなんてあるの?」
「ある。下級魔法、中級魔法、上級魔法そして…神級魔法。魔法は四段階のレベルに分れている。」
名前からして…下級魔法が一番低くて、神級魔法が一番高いのかな?
「明日には災いが起こり始めるんだ。魔獣を倒すには上級魔法ぐらいは使えないといけない。」
そうなんだ…
だから私が使えるか確かめさせたんだ。
「それに、わかったことがもうひとつ。」
ん?なんだろう。
「三月がもつ、三日月姫の力だ。」
私のもつ、力…
お母さんは、波動…かもしれないと言っていたけど…
「美月は周りの気体、液体、固体を自分のテリトリーにできる力。かなり珍しい力だ。」
周りの気体、液体、固体を…自分のテリトリーに?
ピンときた。
私がさっき使えた魔法は、風と空気を結合させる力だった。
周りにある気体…風と空気…
「つまり、周りに火があれば、火を使った魔法。水があれば、水を使った魔法。というわけだ。」
それはかなり便利かもしれない…