三日月姫
慶次side
「星良」
俺は、リビングにあるソファーに蹲っている星良…美月の母親に声をかけた。
「慶次……美月は…?」
顔をあげた星良の顔はとても辛そうで…
とても見ていられなかった。
「外に出させた。三時までもどってこないよ。」
「ありがとう……美月の話…聞いた?」
「あぁ、聞いたよ。…なんで、今になって…」
「どうすれば…どうすればいいのっ!?
私、あの子だけは…守りたいのに…っ!
私みたいな目には、合わせたくないのにっ…!!」
泣きながら叫ぶ星良を俺は抱きしめた。
…星良の苦しみを知っているから。
「落ち着け。大丈夫だよ、星良。」
「けい、じっ……!」
「やっぱり俺達は、あの約束から逃げられない。」
星良には辛いことだろうけど
逃げられないんだ。
三日月姫の……約束からは……